Autoshipシステム

フェアリングの考え方

Autoship上での曲線のフェアリングにおける考え方を説明します。

Autoship上では、曲線は制御点により表現されます。どのように制御点を配置するかで作成される曲線が決定されます。この時、制御点と曲線は、手書きで曲線を描く時のバテンとウェイトの関係によくたとえられます。手書きで曲線を描く場合、下図のようにバテンをウェイトで押さえ、曲線を書きます。

Autoshipでも制御点と曲線の関係を同じ要領で考えることができます。青い点が、ウェイトに相当する制御点で、赤い線が、その制御点で作成された曲線です。

手書きの時、バテンとウェイトを使用して曲線を作る時にポイントとするところは、平均的にウェイトを配置し、その上で、曲がりの中心(曲線の曲がり方が一番強い位置)を中心として、曲がりが強いところには、ウェイト同士の間隔を狭くして配置すると、よりスムースな曲線になります。

Autoship上でも同じように考えて次の4つのポイントを押さえて制御点を配置します。

  • 作成する曲線がどのような形状なのか、まず想像します。
  • 一般的な制御点の配置は等間隔です。
  • 曲がりが大きいところは、制御点同士の間隔を狭くします。
  • 終端の制御点とその次の制御点の間隔を、その次の制御点の間隔より狭く、その間隔の半分よりも大きい間隔にします。(上の図において、左端の部分は、その次の制御点の間隔の約半分弱の間隔になっています。右端の部分については、その次の制御点の間隔より若干狭い間隔になっています。)
この4つのポイントを押さえて曲線の作成、フェアリングを行うと、より早くスムースな曲線を作成することができます。

制御点の配置を適切に配置すると、曲線の曲率カーブもきれいな曲線になります。

同じような曲線を作成したとしても、制御点の間隔が不規則な場合、曲率カーブが乱れた曲線になります。

極端な例ですが、このように、曲線はだいたい思うような形状になっているのに、曲率カーブがスムースになっていない時、ほとんどの場合が制御点の間隔にあります。曲率グラフの緑色の縦線は、制御点を現しています。その縦線の間の曲率が、基準線(曲率0)に対して凸になっている場合、その制御点の間隔が狭すぎるということを意味します。

逆に、その縦線の間の曲率が基準線(曲率0)に対して凹になっている場合、その制御点の間隔が広すぎるということを意味します。曲率グラフの右側で考えてみると、2番目の制御点の間隔が狭く曲率カーブが基準線に対して凸に、3番目の制御点の間隔が広く曲率カーブが基準線に対して凹になっています。右から3番目の制御点を間隔が揃うように曲線に沿って右側に移動させると、より整った曲率カーブになります。

左側も同じ要領で曲線に沿って間隔を調整するように制御点を移動させると次のようになります。

曲線を作成する初期の段階では、見た目で制御点が平均的に配置されるようにだいたいの曲線の形状を決定し、最終的に曲率グラフを見ながら、制御点の間隔や曲がりの強さを微調整しながらフェアリングしていきます。

この曲線が、シヤーラインであれば、平面的には整いましたので、側面を表示させて、高さ方向のみに制御点を移動し、同じように整えます。必要に応じて、4面表示させたり、平面、側面、正面と表示を切り替えたり、拡大/縮小表示させたりして、設計者の思う曲線に仕上げて完成させます。

この制御点列が、縦と横のメッシュ状に構成されているのが、曲面ということになります。制御点列の縦方向と横方向を考える必要がありますが、最初に説明した4つのポイントが基本になりますので、これを踏まえて面フェアリングの練習をして下さい。

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